路地奥で老朽化し、放置された家屋。危機感から住民たちが空き家対策に乗り出した(京都市上京区)

路地奥で老朽化し、放置された家屋。危機感から住民たちが空き家対策に乗り出した(京都市上京区)

 空き家対策に地域一丸で取り組むため、京都市上京区・正親学区の住民たちがNPO法人「あきや・まちづくり・せいしん」を設立した。利用できる可能性のある空き家や老朽化している家屋について、所有者と話し合い、対策を講じていく。同法人は「空き家は地震や火災の時、被災規模を拡大させるリスクが高いため、危機感がある」としている。

 正親学区は、木造家屋が路地に密集する市街地に位置する。一戸建てが約1400戸あるが、高齢化が進み現在は100戸以上が空き家という。道幅が1・8メートル未満の路地にある家は基本的に建て替えができないなどの制約があり、老朽したまま放置されている家もある。
 そこで、地元自治会が中心になり今月中旬、NPO法人を設立し、対策に乗り出した。住民らは地域を歩いて空き家を調査し、所有者に対し活用予定の有無などについて意向を尋ねるアンケート用紙を送付。建築や不動産の専門家と連携してサポーター制度を設け、要望があれば、利用や管理法について相談を受ける体制も整えた。
 こうした活動を始めたところ、早くも5年以上空き家だった所有者から、留学生のシェアハウスとして活用できないか、という相談が入ったという。
 尾﨑富美雄会長は「路地の町並みは京都の大切な文化でもある。空き家問題は、正親地区だけでなく京都全体の課題。この地域がモデルケースになるよう、取り組んでいきたい」と話している。