はがき抽選分の販売窓口となる「東京2020チケットセンター有楽町」(手前)=東京都千代田区

はがき抽選分の販売窓口となる「東京2020チケットセンター有楽町」(手前)=東京都千代田区

 「地方の人に不親切」「チケット引き換えに東京まで行かなきゃいけないのおかしくない?」-。東京五輪・パラリンピックで20日からはがき抽選による観戦チケットの申し込みを受け付ける大会組織委員会の方針が、インターネット上で物議を醸している。販売場所は東京都内の1カ所のみで来店日時の指定や本人確認もあるためだ。首都圏優先とも言えるチケット戦略に、有識者からは丁寧な説明を求める声が上がる。

 今回の販売方式はまず、はがきで整理券の抽選に申し込み、当選者に来店日時などを記した通知が郵送される。本人が1、2時間刻み程度と想定される指定日時に東京・有楽町駅前の公式チケットセンターを訪れ、1セッション(時間帯)4枚(開閉開式は2枚)まで買える仕組みだ。

 不正転売防止のため代理購入は認められず、指定時間に来店しなければ入手できない場合もある。今回の販売予定分は五輪が5千人分、パラリンピックが3千人分と少ない。組織委は都内1カ所に絞った点について「行列など窓口での混乱を避けるのが目的。全国に公平に窓口を設けるのは現実的ではない」と運用面の問題として理解を求める。

 それでもツイッター上では「東京近郊以外の人は買うなと言っているようなもんだよね」「せめて当選者は各自治体で買えるようにできなかったのかねえ」などと不満のつぶやきが散見される。五輪は販売期間が4月28日~5月7日の大型連休中となり「東京まで行くチケットを取るのも難しい」と嘆きの声も上がる。

 組織委は5月中旬以降に開始する先着順の店頭販売も都内2カ所に限定する。遠方に住む入手希望者に対し、広報担当者は「今回でチケットが全てなくなることはない。次に予定する公式サイトでのネット販売やリセール(再販売)に応募いただければ」と話す。

 同志社大スポーツ健康科学部の横山勝彦教授(スポーツ政策)は「インターネットの苦手な人にも配慮したはがき方式は評価できるが、ホストタウン構想などオールジャパン体制での盛り上げを推進する面と矛盾する。地方の人に不信感を招くような方法論を取っているのは残念だ」とプロセスの透明化が必要と指摘する。