大津地裁

大津地裁

 滋賀県守山市の河川敷で2018年3月、桐生しのぶさん=当時(58)=の切断された胴体が見つかった事件で、殺人と死体遺棄、死体損壊の罪に問われた長女の元看護師のぞみ被告(33)の裁判員裁判の論告求刑公判が19日、大津地裁(大西直樹裁判長)で開かれた。検察側は懲役20年を求刑、弁護側は殺人罪の無罪を求めて結審した。判決は3月3日。

 検察側は論告で、「しのぶさんは包丁で首を切るなどし自殺した」とする弁護側の主張を司法解剖結果などを基に否定。遺体を切断、遺棄し、死亡事実の隠蔽(いんぺい)を図った点などから殺害は明らかとし、「人間の尊厳を無視した残忍な犯行」と批判した。動機はしのぶさんが進路に強く干渉したためとした。

 弁護側は、しのぶさんの死因は不詳な点などから「他殺の証明はできていない。被告の説明は詳細で真に迫り信用できる」と反論。死体遺棄、死体損壊については認めた上で、精神障害があり責任能力はないか限定的で、しのぶさんからの長年の虐待も犯行内容に影響したとし、無罪か執行猶予付き判決を求めた。

 のぞみ被告は最終意見陳述で死体遺棄、損壊については「悔やんでも悔やみきれない。お母さんごめんなさい」と述べた。

 起訴状では、18年1月20日ごろ、守山市水保町の実家で、しのぶさんを何らかの方法で殺害し、3月10日までに遺体をのこぎりなどで切断し、近くの河川敷に投棄するなどした、としている。