近江野菜と果物で作ったベジフルフラワーを手にする和田さん(大津市馬場1丁目・グリル漣)

近江野菜と果物で作ったベジフルフラワーを手にする和田さん(大津市馬場1丁目・グリル漣)

 みずみずしい赤や黄、緑が映える。彩り豊かな野菜や果物をブーケやオブジェに用いた「ベジフルフラワー」。和田直子さん(41)が、その作り手として近江野菜の魅力を伝える。

 夫の直樹さん(43)と大津市馬場1丁目でレストラン「グリル漣(さざなみ)」を営み、2018年から店を中心に各地で作品づくりのワークショップを開く。「見た目をきっかけに野菜に興味を持ってもらい、食べることにつながれば」と話す。

 食への関心が高まったのは、28歳で子宮がんを経験してからだ。野菜や果物の魅力や価値を伝える専門家を育てる一般社団法人「日本野菜ソムリエ協会」(東京都)の講座を受けた。10年には野菜ソムリエプロに認定され、17年にはベジフルフラワーアーティストの上級資格のプロフェッサーとなり、指導ができるようになった。

 県内でも新規就農希望者らが集う農業セミナーに参加し、生産者とも交流した。17、18年には台風による湖国各地の被害を目の当たりにし、自然に向き合って懸命に営農する人々に接した。滋賀の大地に育まれ、農家が手塩に掛けた野菜は滋味豊かでおいしい。なのに国の調査では県民の野菜摂取量は全国で下位。「もっと地元野菜を食べてもらって農家を応援したい」との思いをワークショップの参加者たちに伝える。

 5月には、県内初となる「ベジフルフラワーアーティスト地域校」の開校を目指す。受講者は、ソムリエ協会が認定する初級資格を取得でき、「技術を持つ仲間が増えれば、野菜のPRや食育にも結びつく」と前向きだ。そして、「いつかは結婚式の装花を全部野菜にしたベジフルウェディングをやりたい」と夢を描く。大津市在住。