より高い輝度でレーザー光を出せるフォトニック結晶(中央の黒っぽい点)=京都市西京区・京都大桂キャンパス

より高い輝度でレーザー光を出せるフォトニック結晶(中央の黒っぽい点)=京都市西京区・京都大桂キャンパス

 半導体に極小の穴をたくさん作った「フォトニック結晶」によって、多くの光を狙った所へ集められる度合い(輝度)の高いレーザー技術を開発したと、京都大のグループが発表した。精密加工やセンサーに応用できるという。成果は、英科学誌「ネイチャー・マテリアルズ」に18日、掲載する。

 京大工学研究科の野田進教授や大学院生の吉田昌宏さんらは、フォトニック結晶を用いたレーザー光の技術を研究してきたが、出力を上げると光が広がってしまいピンポイントに集めることが難しかった。

 グループは、半導体への穴の開け方を工夫し、結晶の中で増幅される光が乱れることを防ぐ構造を作り上げた。その結果、直径500マイクロメートル、厚さ200マイクロメートル(マイクロは100万分の1)のチップから、従来のフォトニック結晶と比べて6倍の輝度でレーザー光を出せるようになった。この輝度は、半導体レーザー光の技術としては世界最高という。

 金属加工などに使われる二酸化炭素を使ったレーザー光の輝度はさらに高いため、フォトニック結晶によるレーザー光はまだ改良の余地があるという。野田教授は「従来のレーザー光よりコストを低下させ、精度の高い技術を実現できる日はそう遠くないはず」と話している。