芳賀徹氏

芳賀徹氏

 比較文学、比較文化を通して幅広く日本芸術論を展開した京都造形芸術大名誉学長で、国際日本文化研究センター名誉教授の芳賀徹(はが・とおる)氏が20日午後9時10分、東京都内の病院で死去した。88歳。山形県出身。葬儀・告別式の日程は未定。
 東京大大学院博士課程修了後、東京大教授を経て1991年から日文研教授を務めた。99年から2007年まで京都造形芸術大で学長を務めた。愛知県岡崎市美術博物館長、静岡県立美術館長なども歴任した。東大名誉教授。
 専門は近代日本比較文化史で、徳川の治世を「パックス(平和)・トクガワーナ」と名付けて江戸幕府再評価の先駆けとなった。和歌や俳句、漢詩から近代洋画、文芸まで広い視点で日本の精神文化を論じた。著書に「平賀源内」(サントリー学芸賞)「詩歌の森へ」、「絵画の領分」(大仏次郎賞)「藝術の国日本 画文交響」(蓮如賞)などがある。
 08年の源氏物語千年紀では、茶道裏千家前家元の千玄室氏や哲学者の故梅原猛氏らとともに呼び掛け人の一人となり、「古典の日」制定に尽力した。1997年紫綬褒章、2000年京都新聞文化学術賞、12年京都市文化功労者。