日本各地を駆け抜ける貨物列車に焦点を絞った鉄道写真展が、京都市中京区のギャラリーでこのほどあった。会場の中央に不思議なものがぽつんと飾られていた。幅広い世代になじみ深い米菓商品「柿の種」だ▼鉄道で運ばれた品が私たちのすぐそばにあることを伝えるために展示したそうだ。出展者の1人で京都大芦生研究林のツアーガイドも務める広瀬慎也さん(56)は「地球環境の保全に貨物列車が大きく貢献しているんです」と語る▼鉄道による貨物輸送は、二酸化炭素(CO2)削減につながる。鉄道を活用した商品や企業を消費者に選んでもらおうと、国土交通省が設けた「エコレールマーク」の認定商品は200種を超えた▼現在の物流の主役であるトラック輸送は、仕事のきつさなどによる長距離ドライバーの不足が問題となっている。貨物列車なら1編成当たり最大でトラック65台分を運ぶことができるという▼地球が貨物列車を抱くデザインのエコレールマークがついた商品は、京都鉄道博物館(下京区)でも展示されている。屋外のデッキからは、西隣の貨物駅にコンテナが並ぶ姿を眺めることができる▼「縁の下の力持ち」が、環境と人への過度な負担を減らすために奮闘している。鉄路で運ばれてきたのか。買い物の時に思いをはせたい。