組み立てられたエスラボ・カー

組み立てられたエスラボ・カー

プログラミング中の画面イメージ

プログラミング中の画面イメージ

 人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)などの活用が進む中、これらの技術に対応できる人材は限られている。不足していると言われるIT技術者の育成を手助けしようと、京都府京田辺市三山木のITベンチャー「SOCINNO(ソシノ)」はIoTの仕組みやプログラミングを学習する電子工作キットを作製、販売している。スマートフォンで走行を操るロボットカーは、中学校の教材として活用が始まっている。

 同社が販売する「エスラボ・カー」は、プログラミング学習言語「スクラッチ」を用い、進行方向の制御などを自ら組み立てる。超音波センサーやカメラを搭載することで、障害物を探知して空き方向に曲がったり、直進中に右折道路を探知して曲がるプログラムなども組み合わせることが可能だ。

 操作はパソコンやスマートフォンで行う。「Wi-Fiで通信しながら内容を実行するので、プログラムを変更しても毎回本体に書き込む必要がなく効率的。IPアドレスなどの設定も学べる」と山中清志社長は胸を張る。

 AIスピーカーと連動したリモコン端末「エスリモアール」を開発していた同社。並行して学習キットの製作に取り組むようになったのは、山中社長の経験からだった。「NTTでシステム開発をしていたが、IT人材の不足を感じていた。これからの時代はITを活用するだけでなく、その仕組みを理解する必要がある」。IT学習の入り口になるよう、試作を数百回繰り返して、今の学習キットが出来上がった。

 昨年秋に販売を開始すると、東京や四国など全国の中学校から購入希望があった。「初心者でもできるよう、組み立てや配線の位置の表示も細かく解説している。まずは楽しく、プログラミングの世界に触れてほしい」と願っている。

<こぼればなし>

 山中社長によると、エスラボ・カーを組み立てるのに必要な時間は「慣れている人なら1日」という。会社のホームページではより高度な制御ソフトも公開しており、「組み立てる人のレベルに合わせられる」のが特徴だ。