シュートを放つ柳本あまね選手(16日、大阪市港区・丸善インテックアリーナ大阪)

シュートを放つ柳本あまね選手(16日、大阪市港区・丸善インテックアリーナ大阪)

 東京パラリンピックは25日で開幕まで半年になった。京滋ゆかりの選手も大会本番や代表選考会を見据え、修練を積んでいる。

 花形競技の車いすバスケットボールで、同志社女子大3年の柳本あまね(京都市上京区)が目下、女子日本代表として奮闘している。「パラリンピックはオリンピックと同等の大会と思っている。障害があっても輝く姿を見せたい」。チーム最年少の21歳のシューターは固く決意する。

 今月中旬に大阪市で行われた国際親善大会。柳本は強みのスピードを生かして攻守に走り回りながら、積極的にシュートを放った。4試合38得点はチームで2番目に多い。しかし強豪の英国とカナダに全敗。「守備から流れをつくり、競り合えたのは収穫。でも、このままではいけない」と表情は険しかった。

 2歳の時、病気で下肢機能の障害を負う。幼少期、周囲との「差」を感じて殻に閉じこもりがちだった。乾隆小6年から車いすバスケを本格的に始め、変わった。以来、京都や大阪で活動するクラブ「カクテル」で力を高める。「バスケをしている自分は好き。自信を持てるようになった」

 お気に入りのピンクのマニキュアに、女子大生の顔がのぞく。車輪を操る手は分厚い。日本代表の山崎沢香アシスタントコーチ(中京区)は「本当に負けず嫌い。先輩と競い合って、スピードに磨きをかけた」と語る。

 車いすバスケは障害の程度によって持ち点が1・0から4・5までに分けられ、合計14以内で1チーム5人を編成するのがルール。柳本の持ち点は2・5。「自分より障害の重い選手もいる。みんな、目標に向かって戦う仲間。一人一人が大切とすごく思う」。共生社会を象徴するように、障害の異なる選手がパスをつなぐ。

 名前は「あまねく多くの人へ、優しさや希望を与えられる子に」と付けられたという。「車いすバスケで、そんな存在になりたい」。きっぱりと語った。