京都地裁

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 京都市バス内で転倒した乗客を救護しなかったとして懲戒免職処分を受けた元市交通局の男性運転手が、懲戒処分の取り消しを求めた訴訟の判決が28日、京都地裁であった。藤田昌宏裁判長は「公務に対する信頼を大きく害する行為」だとして、市の処分は妥当と判断し、男性の訴えを棄却した。

 判決によると、元運転手の男性は2017年10月、バスの発進に伴い、2回にわたり歩行補助具を装着した乗客が転倒したことを認識したまま走行を続け、降車の際には降車扉の開閉動作により扉を複数回、乗客に接触させた。市交通局は翌月、男性を懲戒免職処分とした。男性側は「懲戒処分は著しく過酷」と訴えていた。
 藤田裁判長は、乗客が転倒したまま運行を継続した行為などを「乗客の身体の安否を無視する極めて危険な行為」として「市バス運転士としての適性を欠く」と指摘。その上で、懲戒免職処分は「社会通念上著しく妥当を欠くものでなく、裁量権を逸脱、濫用したものとはいえない」と結論づけた。