水処理施設のイメージ

水処理施設のイメージ

 長浜バイオ大(滋賀県長浜市)はこのほど、海洋や湖を汚染するとして世界的に問題となっているマイクロプラスチックを、微細藻類で分解する実証実験を始める、と発表した。主な排出源の一つとされる東南アジアのほか、琵琶湖周辺での実用化を目指す。

 同大学の小倉淳教授によると、プラスチックを摂食し分解する微細藻類を大量培養する技術を確立し、水に混入しているマイクロプラスチックを分解する生物処理槽を開発する。処理槽を既存の排水処理施設に付加し、マイクロプラスチックを除去するとしている。
 今年の夏ごろをめどに、滋賀県内の水処理施設運営会社と共同で実証実験を始める。研究対象の微細藻類は数十種類あるが、微細藻類の培養環境とプラスチックの分解量の関係は分かっていないといい、実験で最適な環境を探る。将来的には農地や工場、家庭などさまざまな場所から出る排水の処理に活用されることを目指す。
 マイクロプラスチックは、ペットボトルやレジ袋などのごみが海や湖に流れ出し、紫外線や波を受けて微細な破片になったもので、家庭用の練り歯磨きや洗顔料に含まれる樹脂製ビーズもその一種とされる。既存の下水処理では除去できずに魚介類に取り込まれ、生態系に影響を与えることが懸念されており、琵琶湖でも県が2019年から実態調査に乗り出している。