1月の大阪国際女子の25キロ付近で、ワコールの応援団前を走る福士(大阪市中央区)

1月の大阪国際女子の25キロ付近で、ワコールの応援団前を走る福士(大阪市中央区)

 陸上女子長距離の福士加代子(ワコール)が、8日の「名古屋ウィメンズマラソン」で5大会連続となる五輪出場に挑む。東京五輪マラソン女子代表の最終選考会であり、残る1枠の切符を懸けて走る。2時間21分47秒を上回ったうえで日本人最上位になる必要があり、チームメートの一山麻緒と安藤友香も参戦する。20年近く日本長距離のトップを走り続けてきた37歳がいよいよ大一番を迎える。

 五輪代表選考会の2レース目だった1月の大阪国際女子では25キロ過ぎで途中棄権。最終選考会の名古屋に可能性をつなぐための決断だった。その後は京都市内で一人で練習を重ねてきた。米国で高地合宿していた一山と安藤が先月末に帰国し、現在は合流して練習を続けているという。永山監督は「福士は気持ちが大事になる。勝ちたいという気持ちをどれだけ強く持てるか」と見据える。
 過去に出場した五輪4大会では悔しさを味わってきた。2004年に初出場したアテネ大会は1万メートルで先頭から2週遅れで悔し涙を流した。08年北京大会は脚を疲労骨折し、12年ロンドン大会は貧血。初のマラソン代表となったリオデジャネイロ大会は14位だった。東京五輪については多くを語ってこなかったが、リオ大会の後も走り続けた理由について、「陸上競技をやめても走り続けるんだろうなと思っていたら、チームからサポートするよと言われた。4年後も目指していいんですかとお願いした」と語ったことがある。
 マラソンは14度目の挑戦だ。13年の世界選手権モスクワ大会で銅メダルを獲得しているが「マラソンは難しい。まだよく分からない」と話す。自己ベストは16年1月にマークした2時間22分17秒で、東京五輪代表をつかむにはさらに記録を伸ばす必要がある。今年1月の大阪国際前の会見では「陸上競技人生を懸けて走りたい」と決意を語っていた。3000メートル、5000メートル日本記録保持者の「トラックの女王」から、失敗を重ねながらマラソンに挑み続けた福士。勝負の時が迫る。