新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

 タカラバイオは5日、大阪大発の創薬ベンチャー、アンジェス(大阪府茨木市)と阪大の研究グループが行う新型コロナウイルスのDNAワクチン製造に協力すると発表した。グループは、早ければ今秋までに臨床試験に着手するという。

 一般的なワクチンは、鶏卵内などでのウイルス培養に3カ月以上を要し、感染リスクも伴う。DNAワクチンの場合はウイルスの遺伝情報を使うため、約2カ月で安全に製造できる利点がある。

 タカラバイオは、人工多能性幹細胞(iPS細胞)作成などの実績を生かし、自社設備を使ってDNAワクチンの製造を担う。

 DNAワクチンの副作用については、臨床試験で慎重に見極める。治験を経てワクチンを販売するには国の承認が必要なため、国内市場投入は最速でも今秋以降とみられる。

 新型コロナウイルスのワクチン開発を巡っては、米ジョンソン・エンド・ジョンソンなど世界の大手製薬企業が研究を急ぐ。タカラバイオは「世界的な競争状態にあるが、DNAワクチンは短期間で大量に作れる方法だ。産学連携でできるだけ早く届けたい」とする。