犠牲者の慰霊と被災地復興への願いを込めたキャンドルに火をともした参加者たち(2018年3月10日、京都市伏見区・向島ニュータウン)

犠牲者の慰霊と被災地復興への願いを込めたキャンドルに火をともした参加者たち(2018年3月10日、京都市伏見区・向島ニュータウン)

 新型コロナウイルスによる肺炎拡大を防ぐため、京都市内で今週末に予定されていた東日本大震災の追悼行事が軒並み中止や延期される。避難者と地域住民が集まって平和に思いをはせてきただけに、避難者から「仕方ないが、被災者や原発事故のことを忘れてほしくない」と複雑な声が上がっている。

 中止になるのは、いずれも7日に開催予定だった西本願寺聞法会館(下京区)での避難者交流会、円山公園音楽堂(東山区)での集会「バイバイ原発3・7きょうと」など。
 避難者交流会は府や民間団体でつくる「府避難者支援プラットフォーム」の主催で、府内で暮らす避難者からの生活相談にも応じてきた。今年も参加希望者がいただけに、事務局は「年1回の交流の場なので中止は残念」としている。
 「バイバイ原発3・7きょうと」は講演やデモ行進などを全て取りやめる。ただ、一般参加は受け付けないものの、呼び掛け人だけで壇上に上がり、決議文を読み上げる方針。
 伏見区の向島ニュータウンで7日夜に開催予定だった「3・11メモリアルキャンドル」は無期限延期となった。避難者を含む住民らが2013年以降、慰霊や復興の願いを込めて「3・11」の形に並べた灯籠に火をともしてきた。主催者代表で福島県いわき市から避難している高木久美子さん(53)は「あれから9年たつが、原発事故をなかったことにしたくない。汚染の厳しさや被災地に住んでいる人、避難者の現状を伝えるため、感染が終息したら行いたい」と話している。