子ども向けの科学コンテンツを集めたサイト。京都大の高宮さんがトップ画面のイラストを手掛けた(京都市左京区・京都大)

子ども向けの科学コンテンツを集めたサイト。京都大の高宮さんがトップ画面のイラストを手掛けた(京都市左京区・京都大)

サイト内にあるゲーム系のコンテンツ

サイト内にあるゲーム系のコンテンツ

短い時間で見られる映像を集めたコーナー

短い時間で見られる映像を集めたコーナー

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け全国で臨時の休校措置が取られている中、子どもの居場所が課題になっている。人混みを避けるにしても、自宅でできることは限られる。頭を悩ませる保護者も多いと思う。でもどうせなら「非日常」な状況を逆手に取って、科学や芸術などふだんあまり触れない分野を探訪してみませんか。

 水生生物プラナリアが再生する様子や地球が誕生する過程をたどる動画、恐竜の化石をテーマにした漫画-。ウェブサイト「休校中の子供たちにぜひ見て欲しい科学技術の面白デジタルコンテンツ」にはさまざまな内容が集められている。京都大など全国の研究機関の広報担当者でつくる「科学技術広報研究会」が、臨時休校に合わせて立ち上げた。
 サイト内には「さっと見られる映像」「のんびり延々と見たくなる映像」などのテーマごとに計約100のコンテンツが勢ぞろい。iPS細胞(人工多能性幹細胞)の開発過程を学べるタブレット端末「iPad」用のゲームや手のひらサイズのクリスタルツリーの制作法など、ちょっと変わった趣向の内容もある。
 サイトを企画したのは愛知県の基礎生物学研究所広報室の倉田智子さん(46)。「小学6年の娘がいるので休校は人ごとではない」と話す。自分たちに何ができるかを考え、研究会の仲間にアイデアを募り2月29日に同サイトを始めた。1週間でコンテンツは倍増し、さらに3月いっぱいは更新を続ける予定という。「この機会に子どもに少しでも科学へ興味を持ってもらえれば」と語る。サイトのトップ画面のイラストは、京大物質-細胞統合システム拠点で科学コミュニケーションを担う高宮泉水さんが手掛けた。
 科学だけでなく音楽に触れる機会もある。京都市立芸術大は、学生による「コンサート」を市民に自宅にいながら楽しんでもらおうと動画投稿サイト「ユーチューブ」の公式チャンネルで配信している。演目はクラリネットによるグリンカ作曲の「悲愴(ひそう)三重奏曲」、ピアノとバイオリンによるエルガー作曲の「愛の挨拶(あいさつ)」などさまざまだ。
 楽曲は7~10日に市内などの演奏会で披露する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で中止や無観客開催に変更。その後、学生の要望を受けて同大学がネット上でも公開することに決めた。
 6日に演奏の様子を大学内で撮影し、ライブ配信した。8日には合唱コンサートをアップする。いずれも1週間程度は録画配信を続ける予定。赤松玉女(たまめ)学長(60)は「緊張が続く中だが、芸術の力で少しでも多くの方にリラックスしてもらえれば」と期待を込める。