びわ湖ホールで行われたオペラを同時配信する動画サイト

びわ湖ホールで行われたオペラを同時配信する動画サイト

無観客のホールで本番前に行われた総練習。本番も、同様に無観客状態での上演となった(大津市打出浜・びわ湖ホール)=同ホール提供

無観客のホールで本番前に行われた総練習。本番も、同様に無観客状態での上演となった(大津市打出浜・びわ湖ホール)=同ホール提供

 滋賀県立びわ湖ホール(大津市)で4日、新型コロナウイルスの感染防止のため無観客となった自主制作オペラ「神々の黄昏」の上演があった。約1800人収容の大ホールは全て空席という異例の光景となったが、上演を無料で同時配信した動画サイトでは1万人以上が視聴した。

 「神々の黄昏」は、同ホールが2017年から毎年1作ずつ上演するワーグナーの大作「ニーベルングの指環」の4部作の完結編。同ホールは2月28日にいったん公演中止を決めたが、チケットが即日完売するなど人気が高かったため、無観客上演を決めた。

 公演では、キャストがドイツ語で神や人間の愛欲や野心、迷妄を情感たっぷりの美声で演じ、京都市交響楽団が演奏で盛り上げた。6時間にわたって動画投稿サイト「ユーチューブ」で無料同時配信され、常時1万2千人前後が視聴し、人気の高さを伺わせた。

 同ホール芸術監督で、指揮者の沼尻竜典さんは「指揮者からは客席が見えないので、拍手がないことで『無観客だった』と気づいた。歌手は客席の期待感に乗せられる面があるが、演技の雰囲気は普段と変わらなかった」と振り返り、「動画配信を機に、より多くの人にオペラに興味を持ってもらえたら不幸中の幸いです」と話した。

 無観客上演は8日もあり、午後1時~7時にユーチューブで無料同時配信する。