新型コロナウイルス感染拡大防止のため、沿道での応援自粛を呼び掛ける看板(大津市におの浜2丁目)

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、沿道での応援自粛を呼び掛ける看板(大津市におの浜2丁目)

 大津市内で8日に開催された「びわ湖毎日マラソン」は、新型コロナウイルス感染防止対策として、主催者が発着点の皇子山陸上競技場や沿道での応援自粛を呼び掛ける中で行われた。沿道には自粛を求める看板が立てかけられたが、マスク姿の人々が訪れ、選手に静かに声援を送った。

 「東京五輪の最後の選考レース。応援自粛要請は知っていたが、沿道の声が力になるし、申し訳ないと思いつつ来た」。例年は多くの人が声援を送る西武大津店(同市におの浜2丁目)前で、夫と訪れた女性(62)=同市=は「人と接触しないよう、間隔をあけて応援します」と話した。
 雨も重なったが、滋賀県湖南市出身の自営業の男性(45)は、小学生の子ども2人を連れ、三重県松阪市から駆け付けた。「マスクを着け、待ち時間は人混みの中に入らず、車の中で過ごした」という。自身も高校、大学時代に長距離競技経験があり、「子どもたちにも生の臨場感を見せてあげたい」と力走を見守った。
 皇子山陸上競技場近くには大型モニターが設置され、近隣住民やランナーの家族らが「ファイト」「ラストスパート」などと絶えず声援を送った。今大会が次男の陸上競技人生で最後の大会という40代の女性(大阪市)は「応援自粛でも、最後なので応援だけでも」と静かに見守った。
 競技場外側からトラックを走るランナーをカメラに収めた大津市の男性(71)は「趣味で写真を始め、30年ぶりに来たけど、今日は盛り上がりに欠けるかな。声援が少ないと選手にとっては物足りないだろう」と残念そう。レース後は、表彰式を見ようと、約20人が競技場に入り、スタンドで選手らをたたえる姿も見られた。