和紙を折って特製マスクを作る僧侶ら(京都市右京区・仁和寺)

和紙を折って特製マスクを作る僧侶ら(京都市右京区・仁和寺)

宗祖法然の木像に息がかからないよう「覆子」をつけて御身拭式に臨む僧侶=2019年12月25日、東山区・知恩院

宗祖法然の木像に息がかからないよう「覆子」をつけて御身拭式に臨む僧侶=2019年12月25日、東山区・知恩院

 新型コロナウイルス感染拡大でマスクが不足している状況を受け、京都市右京区の仁和寺は、儀式の際に僧侶が使う「覆面」をアレンジした和紙製マスクを配布している。病気平癒のご利益がある薬師如来を象徴する梵(ぼん)字の判を押した「特製マスク」で、参拝者が次々と手に取っている。

 「覆面」は通常は献花や献茶、法要の際に神聖なものに自分の息がかからないよう出仕者が着けている。宗派によって呼び方は異なり、浄土宗では「覆子(ぶくす)」と呼ばれる。宗祖法然の木像をきれいにする「御身拭式(おみぬぐいしき)」の際に僧侶が着用することで知られる。

 今回は、マスクを持たずに訪れた人が咳(せき)をした時などにしぶきが飛散するのを防ごうと、仁和寺の吉田正裕執行長(59)が考案した。僧侶らが使う覆面は白い和紙を用いるが、今回は感染拡大の終息に一層の願いを込めて梵字を入れているという。

 奉書と呼ばれる和紙を縦9センチ横20センチに折った後、朱印に使われている判を押してひもを通す穴を開け、細いひもやゴムを通して仕上げる。3月初旬から寺の僧侶や職員が仕事の合間に1日200枚程度を折っていて、完成品は瀬川大秀門跡が祈願したうえで境内の御殿入り口に置いている。

 新型コロナウイルスによる感染が終息するまで続けたいといい、吉田執行長は「マスクをお持ちでない方にも安心してお参りいただきたい」と話している。御殿拝観は有料。