人通りがまばらな天橋立駅前(宮津市文珠)

人通りがまばらな天橋立駅前(宮津市文珠)

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、京都府丹後地域の観光業界で多大な影響が広がっている。訪日外国人だけでなく感染防止の自粛ムードで国内旅行者の動きも低調となり、宿泊のキャンセルが相次いでいる。

 京丹後市観光公社が2月末に市内のホテルや旅館など112事業所に実施した緊急聞き取りによると、約6割が予約取り消しなどの影響を受け、中には千人規模のキャンセルも発生している。バスツアーの団体客や、バスや列車など公共交通を利用する個人客を中心に旅行の中止が広がっているという。
 同公社は「カニシーズンの最盛期の12月から影響を受けていれば何軒もつぶれていた。それでも影響は大きい。5月の連休は需要は大きいので早く収束してほしい」と話す。
 アジアから外国人観光客が多く訪れる宮津市や伊根町も深刻だ。団体旅行客を受け入れている宮津市内のある飲食店は3、4月のキャンセル率が80~90%に上り、新規予約も入っていないという。天橋立観光協会が企画するカニ料理などの昼食プランやガイドツアーも、日本人観光客の予約取り消しが相次ぎ、新規の予約も減少している。昼食プランの3月の売り上げは前年比約60%減という。
 伊根町観光協会が約20事業所に行った聞き取りによると、飲食業や宿泊業など町全体で延べ約5千人のキャンセルが出た。2月中旬ごろから影響が出始め、外国人観光客の宿泊がほぼ全て取り消され、日本人観光客のツアーも中止が増えているという。同協会は「オフシーズンの1~3月はアジア系観光客が埋めてくれたが、平日は観光客がほとんどいない」と話す。