京都市伏見区の向島ニュータウンで11日夜、東日本大震災の慰霊や復興の願いを込めてろうそくに火をともす催しが行われた。例年行われてきた「3・11」の形に点火する「メモリアルキャンドル」は、新型コロナウイルス拡大の影響で無期限延期になったが、避難者や住民の強い希望で規模を小さくして実施した。
メモリアルキャンドルは向島で暮らす福島原発事故の避難者グループ「笑顔つながろう会」と住民有志が毎年、3月11日の前に催してきた。例年は百数十人が参加して500個近いろうそくを数字の「3・11」の形に並べて実施するが、今年はウイルス感染防止の観点から延期を決めた。
延期決定後、「震災と原発事故を風化させないため11日は何かをしたい」と声が上がった。そこで有志のみの少数の参加とし、ろうそくも約100個に縮小して実施することにした。
午後6時ごろから避難者と住民約20人が集まり、元向島中の中庭で円形にろうそくを並べて点火した。元向島中に仮入居する障害者福祉施設の職員も加わり、ろうそくを囲んで語り合い、黙とうした。福島県いわき市から避難した女性(53)は「助けられなかった命がたくさんあった。今ここで皆さんとつながっていられるとは9年前は考えられなかった」と話した。
関連記事
新着記事

江戸時代、山林の境界巡って村が争い 長さ10メートルの判決文書など展示 京都・南丹
地域
犯罪防止へ世界の若者ら議論、国連に提言も 「京都コングレス」関連イベント開幕
市内
「丹後震災前の貴重な町の姿を見て」京都・峰山の市街地にあった商店をデジタルアーカイブ化
地域
ダム直下の芝生広場をキャンプなどに活用検討 隣接の「道の駅」集客力アップ狙い 京都・南丹
地域
茶壺<モグモグベーカリー>
京都
京都の新規感染者は30~90代の7人 高齢者施設や家庭内で感染 新型コロナ、27日夜発表
市内
80代女性が死亡、事業所や医療機関でクラスター拡大 滋賀の新型コロナ、27日夜発表
地域