1、2年生に見送られながら校舎を後にする3年生(4日、京都市右京区・嵯峨中)=学校提供

1、2年生に見送られながら校舎を後にする3年生(4日、京都市右京区・嵯峨中)=学校提供

みんなの卒業式

みんなの卒業式

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、京都市内の小中高校でも、卒業式の規模縮小や、卒業生を送り出す催しの中止が相次いでいる。制約がある中でも大切な思い出を共有しようと、卒業式で披露する予定だった合唱を映像に残したり、校内放送で在校生がメッセージを伝えたりと、各校が工夫している。 

 嵯峨中(京都市右京区)では、10日に予定していた「卒業生を送る会」が中止になった。代わりに、生徒会中心にサプライズ放送を企画。休校前最後の登校日となった今月4日、校内放送で3年生へ感謝を伝えるメッセージを流した。
 サプライズ放送は、生徒会役員約10人が中心となり、たった1日で準備した。放送内容を練り上げ、教員や1、2年の生徒たちに協力を求めた。
 放送は、4日の授業後に突然始まった。「今までたくさんお世話になってきた3年生に感謝の思いを伝えます」。生徒会役員の声がスピーカーから流れた後、1、2年の生徒たちが「ありがとうございました!」と各教室から大きな声で3年の教室がある棟に向かって叫んだ。小滝俊則校長は「3年生は驚いた様子で、思わず廊下に走り出た生徒もいました」と振り返る。
 3年の学年主任大杉歓聖教諭も放送に登場。入学当初から少しずつ成長してきた様子を思い返しながら「今を精いっぱい生きてください。自分を仲間を、家族を大切にできる心を持った生き方をしてください」と語りかけた。優しいメッセージに、涙をぬぐう生徒もいたという。
 放送後、整列して帰宅する3年生を、後輩たちが教室の窓から「先輩ありがとう」「卒業おめでとう」などと声を掛けながら見送った。生徒会長の2年小野結比奈さん(14)は「サプライズが無事に成功してよかった。感謝を伝えられてうれしい」と話した。

 京都新聞社をはじめ地方紙9社(北海道新聞、東奥日報、岩手日報、東京新聞、新潟日報、中国新聞、徳島新聞、西日本新聞)は「#みんなの卒業式」という共通テーマで卒業に関係した話題や読者の声を集め、各紙やウェブサイトで紹介します。