全国高校選抜大会に出場を予定していた京都・滋賀の学校

全国高校選抜大会に出場を予定していた京都・滋賀の学校

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月に予定していた選抜を中心とする高校の全国大会が、軒並み中止となった。京都と滋賀で出場権を得ていた選手や指導者は落胆しつつも現状を受け止め、次の全国舞台に向けて闘志を秘める。

 なぎなたの男子は、全国高校総体(インターハイ)と国体に男子種目がないため、選抜の個人戦が唯一の全国大会だった。男子個人で1人、女子も団体と個人で出場を予定していた南陽の谷口啓子監督は「全員が高校から競技を始め、力をつけてきた。生徒たちのショックは大きく、無観客でもやらせてあげたかった」。創部4年目で初の選抜出場を決めていたレスリング男子の日星を率いる三村和人監督も「部員7人でつかんだ権利だったのでショック」と無念さを隠さない。
 ラグビーは京都成章が近畿大会で準優勝し、選抜で全国制覇を狙っていた。湯浅泰正監督は「残念だが健康が一番大事」と話す。一方で、「身体のリハビリ、心のリフレッシュができる時間をもらったと思いたい。『時間を有効に使おう』という声が選手からも出ている」と休息のひとときと捉える。
 昨年、空手の選抜男子団体組手で、16年ぶり3度目の優勝を飾った京都外大西。2連覇が懸かった大会の中止に、尾之上幸照監督は「残念だが事情が事情だけに仕方がない」。開会式で返還するはずだった優勝杯は、もう1年預かるという。自転車の北桑田は男女8人が選抜のトラックとロードの種目に出場予定だった。田中良泰顧問は「全国優勝を狙える選手がいるほど仕上がりが良かったので残念。夏に向けて気持ちを切り替えたい」と前を向く。
 フェンシングは男女各3種目に京都・滋賀で5校が出場予定だった。2018年のフルーレ男子を制した龍谷大平安の石代吉史監督は「4月以降も中止の大会がある。夏へモチベーションをどう維持するかが大事」。テニスは団体戦に加え、個人戦も5日に中止が決まった。東山の武村篤監督は「残念だが、状況を考えれば当然。選抜の思いを夏にぶつけてほしい」と期待した。

■部活も休止 自主トレ工夫、個々の目標LINEで共有
 高校は休校に入り、部活動も休止するところが大半だが、各部は工夫を凝らしてチーム力の維持を図る。
 ラグビーの京都成章は、部員やコーチ全員が参加しているLINE(ライン)を利用し、各自が目標を発信するなどして一体感を保っている。湯浅監督は「一人一人の顔は見えないけれど、ラグビー部としてのつながりを大切にしたい」。
 なぎなたの南陽・谷口監督は、部員がランニングをした際、記録を取るよう伝えた。「スマートフォンのアプリを使うとやる気が出るよ、と助言した」と明かす。空手男子の京都外大西は、自宅でできる練習メニューを部員に配布した。尾之上監督は「インターハイに向けて今からしっかり練習しないと」。
 体操で全国高校総体51年連続出場を誇り、毎日の継続した鍛錬で知られる洛南も練習を休止。芳村裕生顧問は「この時期は試合に向けた練習を始めるころなので困り果てている」。つり輪やあん馬などの器具が必要となるが、「できる準備をしようと話した。地元のクラブチームで練習している選手もいる」と語った。