彩り豊かな鉢や皿など、「用の美」を求めた樂焼の名品が並んだ春期特別展(京都市上京区・樂美術館)

彩り豊かな鉢や皿など、「用の美」を求めた樂焼の名品が並んだ春期特別展(京都市上京区・樂美術館)

 樂歴代の名品を紹介する春期特別展(京都新聞など主催)が、京都市上京区の樂美術館で開かれている。「用の美―作陶の広がり―」をテーマに、懐石の器や菓子皿のほか土瓶なども並び、訪れた人の目をひいている。

 樂焼のルーツは、緑や黄、褐色(かっしょく)の色釉(いろゆう)を使った中国・明時代の三彩技法にある。歴代は、こうした技法を生かし、赤と黒の樂茶碗以外に、彩り豊かな器も手掛けてきた。
 
 ユーモラスな絵が施された十二代弘入作大津絵汲出(くみだし)茶碗や樂家の正月行事「焼初(やきぞ)め式」で豆腐田楽に使う十一代慶入作赤樂田楽皿、鮮やかな緑釉が印象的な五代宗入作三彩瓔珞文(ようらくもん)鉢など、茶事の流れを想定して紹介している。
 
 新型コロナウイルスの感染拡大防止で美術館などの休館が続く中、開館に合わせて訪れた人も多かった。奈良県宇陀市から訪れた女性(45)は「家にこもってばかりでは、子どもたちがあまりにもかわいそう。小6の娘がお茶を習い始めたので、感じるものがあれば」と、家族4人で熱心に見て回っていた。6月28日まで、月曜休館。有料。