日牟禮八幡宮を出発し、鳥居前に並んで担がれる左義長(14日午後2時31分、近江八幡市宮内町)

日牟禮八幡宮を出発し、鳥居前に並んで担がれる左義長(14日午後2時31分、近江八幡市宮内町)

 湖国に春の訪れを告げる「左義長まつり」(国選択無形民俗文化財)が14日、滋賀県近江八幡市宮内町の日牟禮(ひむれ)八幡宮で始まった。今年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、規模を縮小。無病息災を願う「疫病退散祈願」の旗を飾った華やかな左義長13基が、町衆に担がれ境内を練り歩いた。

 祭りは戦国武将の織田信長が安土城下で参加したと伝えられ、わらで作ったたいまつに、海産物や穀物で作った「ダシ」で飾る豪華な「左義長」が観光客らに人気を集めている。
 新型コロナウイルスの影響で一時は開催が危ぶまれた。だが、住民らが「こういう時だからこそやるべきだ」と奮起。例年は旧市街地を歩く左義長の渡御を境内のみで実施したり、町衆に消毒液を配ったりするなどして実施に踏み切った。
 午後1時ごろ、えとのネズミをかたどった13基の左義長が境内に登場した。顔に白や赤の化粧を施した若者らが「チョウヤレ」「マッセ」と威勢の良い掛け声を上げて担ぎ、観客にお披露目した。七福神を模したダシを作った仲屋町の男性(47)は「何度も徹夜して完成させた。無事に祭りが行われてほっとした」と喜びをかみしめた。
 最終日の15日は、昼過ぎから左義長同士を激しくぶつけ合う「ケンカ」、午後8時から左義長に火を放つ「奉火」が営まれる。