カクテル「ALIVIO」を差し出す浅野さん。バーテンダーの仕事について「お客さまが帰るときに心がふっと軽くなるような時間を提供したい」と話す(京都市中京区、ザ・リッツ・カールトン京都)

カクテル「ALIVIO」を差し出す浅野さん。バーテンダーの仕事について「お客さまが帰るときに心がふっと軽くなるような時間を提供したい」と話す(京都市中京区、ザ・リッツ・カールトン京都)

 ホテル「ザ・リッツ・カールトン京都」(京都市中京区)のトップバーテンダー浅野陽亮さん(40)が、2月に開かれたオリジナルのカクテルを競う「バカルディ レガシー カクテル コンペティション」日本大会で優勝した。創作した1杯には「心に正直に生きよう」という自らの信条を投影した。5月に米国で開かれる世界大会を前に、「カクテルには人を動かす力があることを、世界に発信したい」と話している。

 ラム酒とハーブのリキュールをベースに、バナナとライムジュース、ショウガのシロップを加えてシェーカーに。仕上げにライムの皮を散らす。さわやかな甘さとすっきりした後味が印象を残す。

 優勝に輝いたカクテル「ALIVIO(アリビオ)」はスペイン語で「安らぎ」の意。「迷いや疲れがある時に、心を休め、自分に耳を傾ける時間を、このカクテルと共に過ごしてほしい」という。

 浅野さんは亀岡市出身。同志社大を卒業し、北海道の競走馬牧場で2年余り働いた後、国内外のホテルや飲食店で働く中で、バーテンダーの仕事と出合った。「調理人でありサービスマン。お客さんとの距離も近いことに引かれた」。東京の外資系ホテルや祇園のバーで経験を重ね、2014年に開業した現ホテルに入った。

 同コンペは舞台上でのプレゼンテーションと、カクテルを通じた社会貢献活動の内容などで審査する。浅野さんは5度目の参戦で初のファイナルに進出、2月に東京で行われた決勝で頂点に立った。

 「定番のカクテルには使用されないバナナを使う挑戦なども評価されたと思う」と浅野さん。社会貢献の活動では、ホテルでのアリビオの売り上げの一部を京都国立博物館の文化財保護基金に寄付したり、亀岡のアートイベントに参加したりもした。「地元のお客さまを大切にしたい思いも一層深まった」

 世界大会は5月、米国・マイアミで開かれる。「各国の個性豊かなバーテンダーたちと出会えるのが楽しみ。プレゼンをさらに磨き上げて、情熱を伝えたい」と意気込む。