救急を含めて外来診療を休止している福知山市立福知山市民病院(福知山市厚中町)

救急を含めて外来診療を休止している福知山市立福知山市民病院(福知山市厚中町)

外来診療の中止を知らせる看板(8日夜、福知山市厚中町)

外来診療の中止を知らせる看板(8日夜、福知山市厚中町)

 福知山市民病院(京都府福知山市厚中町)で、職員の新型コロナウイルス感染が発覚し、外来診療を休止して10日が経過した。同病院は、命を守る「最後の砦(とりで)」とも呼ばれる救命救急センターを府北部で唯一備えるが、長期にわたる救急外来の休止により、周辺地域の救急医療現場に影響が出ている。

 福知山市民病院は、集中治療室など充実した施設を備え、24時間態勢で重症者にも対応する救急医療の拠点となっている。しかし、7日から10日にかけて、職員と入院患者の計3人にウイルスの感染が判明。外来診療を20日まで休止し、救急外来は近隣の病院に振り分けられることになった。
 京都ルネス病院(福知山市末広町)では、普段は1日に2、3件の救急外来が、7日以降は7、8件に急増。3月1~15日で74件に達し、昨年3月分の67件をすでに上回った。病院関係者は「スタッフの人数が限られ、ベッドにも余裕がない。キャパ(許容量)をオーバーしている」と話す。

 小児救急の受け入れにも支障が出た。市民病院では小児科医が数人で対応していたが、京都ルネス病院には小児科医が1人しかいないため、夜間の態勢強化が必要になった。このため、福知山医師会などが急きょ対応策を協議。市内の開業医に呼び掛け、11日から京都ルネス病院に医師6人が交代で、午後6時~午前0時に勤務することにした。

 福知山市消防本部によると、7日夜以降、救急搬送は73件あったが、そのうち57件は京都ルネス病院に集中している。同病院でも受け入れることができず、舞鶴医療センター(舞鶴市行永)や府立医科大付属北部医療センター(与謝野町男山)に搬送したケースもあったという。同消防本部は「大きな事故が起きて多数の人を搬送する事態になれば対応できるか心配」とする。

 舞鶴市消防本部では、外来診療の休止以降、福知山市民病院への救急搬送が必要とされる事例はないが、福知山市消防本部に搬送先などの情報を確認して発生に備えている。