金融相談会で、融資を受けられるよう相談する飲食業者(手前)=大津市内

金融相談会で、融資を受けられるよう相談する飲食業者(手前)=大津市内

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴うイベントや宴会の中止・自粛が、滋賀県内の飲食業を直撃している。「あと何カ月我慢すればいいのか」「不安材料しかない」。16日、大津市内で開かれた日本政策金融公庫大津支店による業界団体向け金融相談会では、終息の見通せない現状に経営者が口々に不安や不満を訴えた。

 「東日本大震災も不景気もくぐり抜けてきたが、今回の打撃はすごい」。県立びわ湖ホール(同市)内のレストランの女性経営者は決算書に目を落とし、悲壮な表情を浮かべた。オペラなどの公演が軒並み中止や延期となった影響で客足ががくんと減り、3月の売上高は前年比98%ダウン。事前に仕入れた食材費などの月末支払いが迫る中、相談に訪れ、緊急融資を受けるのに必要な書類の準備に追われた。

 テナント料の支払いも悩みの種だ。女性経営者は「店を開けても利益が上がらないのに、休館時以外は保証がない。状況を考慮し、もっと柔軟にフォローしてほしい」とこぼした。

 この日、相談に訪れたのは県喫茶飲食業生活衛生同業組合に加盟する計7業者。1業者当たり30分で公庫の担当者と面談し、従業員の給料などに充てる資金の融資制度の説明に聞き入った。

 草津市内で複数の居酒屋を経営する男性(39)は、予約のキャンセルで足元の売り上げが約20%減に。「あり得ない。まさかこんなことになるとは」。歓送迎会シーズンの3月は例年、予約で埋まるが、今年は週末でも予約ゼロの日があるという。

 大津市内で飲食店を営む男性(56)も「先が読めない…」と何度も繰り返した。今月に入って夜の宴会予約が全てキャンセルとなり、売り上げがほぼ半減した。「来てくれるのは友人ぐらい。3、4月は稼ぎ時なのに数字が上がってこない。『いつまで続くのか』と飲食業の人はみんな、その話ばかり」と嘆息した。