400年の節目を記念して、曳山5基が扇状に勢ぞろいした大溝祭宵宮(2019年5月、滋賀県高島市勝野)

400年の節目を記念して、曳山5基が扇状に勢ぞろいした大溝祭宵宮(2019年5月、滋賀県高島市勝野)

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、湖西唯一の曳山(ひきやま)祭りである滋賀県高島市勝野の「大溝祭」の宵宮祭(5月3日夜)と本祭(同4日)の曳山巡行が中止となった。本祭の神事は営まれる予定。同祭保存会によると、曳山巡行の中止は東日本大震災があった2011年以来という。

 同祭は、初代大溝藩主分部光信が前任地の伊勢上野から祭りを移したのが始まりとされる。宵宮では、提灯(ちょうちん)をともした曳山5基が、地元の小中学生ら囃子(はやし)方による鉦(かね)や笛、太鼓の音を響かせながら夜の街中を巡行する。幻想的な風景が観光客や住民を魅了する。
 県内で3月初旬に初感染者が確認され、同祭保存会や自治会の役員らが相談、19日夜に中止を決めた。保存会の大辻政明会長(67)は「(囃子方を担う)子どもの健康や観光客への影響を考慮して早期に決めた」と話す。
 光信が藩主に就いて400年の節目とされる昨年は5基の曳山が街中の中心部に扇状に勢ぞろいする記念行事があった。大辻会長は「地域が盛り上がり、今年も実施予定だったのに」と残念がる。
 4日の神輿渡御(みこしとぎょ)や餅まきも中止する。