1975年3月21、22日に、世界初という25時間連続生放送のテレビチャリティー番組が近畿放送(現KBS京都)で放映された▼番組名は「まり子のチャリティ・テレソン」。総合キャスターを務めたのは、その7年前に肢体不自由児のための養護施設「ねむの木学園」を設立していた女優宮城まり子さんだ▼番組内では合唱やダンスなど見せる演出を交え、障害児の置かれている現状を訴えた。京都市長との対談では、当時建設中だった地下鉄烏丸線に車いす用のスロープを付けるとの回答も引き出した。著名人の立ち位置を生かし、障害者問題に奔走した宮城さんらしいエピソードが残る▼ねむの木学園の設立は、脳性まひの少女を演じたことが直接のきっかけだが、助けを求める人がいたら自分が手を差し出すという「母にもらった気持ち」が大きいと、学園設立40年を迎えた2008年に語っている▼売名行為と言われようと、著名人の立場を使おうと、子どもたちはこの手で守る-。園生から「お母ちゃん」と慕われ続けた宮城さん。障害児たちへの思いの強さが活動を支えたに違いない▼テレソンで集まった寄付金は4600万円に達し、京都市の障害者リハビリセンター開設に役立てられた。93年の生涯を閉じた母の思いは京都にも息づいている。