技能実習生ら外国人住民が通う地域の日本語教室 (城陽市寺田・市国際交流協会)

技能実習生ら外国人住民が通う地域の日本語教室 (城陽市寺田・市国際交流協会)

 6万4千人―。京都府の昨年末の外国人住民数だ。2014年から増え続けており、中でも技能実習生ら労働者の増加が目立つ。人手不足を背景に働き手として外国人を受け入れる仕組みが急速に整ったが、日本語学習や生活支援は地域差がある。単なる働き手ではなく、地域の一員として受け入れ支える仕組みが必要とされている。

 府内の昨年末の実習生数は5135人。府が統計を取り始めた17年から倍増した。外国人全体に占める実習生の比率は、綾部市が47%(225人)、久御山町が48%(318人)、宇治田原町が60%(201人)など、高齢化で働き手が集まりにくい地域ほど高い傾向にある。

 地域は外国人住民の受け入れに奮闘する。一例が府内26カ所に広がる日本語教室だろう。生徒は勉強の合間、ボランティアに仕事の悩みを相談し、ごみの出し方やスーパー、病院の場所など生活情報も教わっている。生徒にとっては、不慣れな異国の生活で頼れるよりどころに違いないが、運営はどこも厳しい。自治体が場所や一部資金を提供する教室もあるものの、大半は住民が無償で講師を担い、交通費などは自己負担だ。

 城陽市の教室「夢気球」では、ボランティアが足りず受講待機者が出ていた。大久保雅由事務局長(57)は「ボランティアでは対応が難しい相談も来る。日本語だけでなく、総合的な支援策が必要だ」と強調した。府北部など山間部では、生徒の交通手段も悩みの種という。府は来年度、ボランティア育成や企業と教室の意見交換会などに取り組む。しかし、外国人住民が増え続ける今後、ボランティアという善意に頼る今の形は、続けられるのだろうか。

 国は技能実習制度の対象を広げ、17年には特に深刻な介護職を追加した。府内では昨年末時点で約130人が介護の現場で働く。実習生の受け入れには、受け入れ後の監査などを担う「監理団体」と契約した上で、複雑な手続きと資金が必要だ。兵庫県と神戸市が自前で監理団体を設けるなど、踏み込んだ対策を講じる自治体も出ている。

 府は来年度、京都市に支援センターを開設し、技能実習制度や監理団体に関する情報提供など、実習生の雇用に意欲的な福祉事業所の支援に乗り出す。府内のある介護施設の代表は「既に多くの法人が実習生の受け入れを進めており、府の対策は遅い。他府県のように現場のニーズに応じた支援を考えてほしい」と注文をつける。

 飲食店や工事現場など、外国人はさまざまな場で汗を流す。取材を通し、生活を支えられているのは私たちの方だと改めて気付かされた。行政の支援の充実とともに、地域の隣人として一人一人が外国人住民に心を配る社会を目指したい。