京都市南部クリーンセンターの新工場の完成イメージ図。煙突部分の展望台には有料ごみ袋の販売収入が充てられる=京都市提供

京都市南部クリーンセンターの新工場の完成イメージ図。煙突部分の展望台には有料ごみ袋の販売収入が充てられる=京都市提供

 京都市は、南部クリーンセンター(伏見区)で進めている焼却施設の建て替えで、煙突に付設する高さ66メートルの展望台整備に家庭ごみ袋の販売収入を充てる。市は、袋の有料化時に「ごみ減量などに使途を限定する」と市民に理解を求めていたため、市議会からは「流用だ」との反発も出ている。市は「併設する環境学習施設の利用者増に効果がある」と説明するが、ごみ袋代で展望台を作るのは是か非か、議論を呼びそうだ。

 市は老朽化したセンター第二工場を解体し、再整備する。高さ78メートルの煙突に、東山、北山、西山の三山を一望できる展望台を設置、センターの別の場所にごみ処理の仕組みや自然エネルギーなどを学ぶ環境学習施設も造る。総事業費378億円で、完成は2018年度。
 市は、展望台を含む学習施設の整備費は精査中とするが、家庭ごみ袋の販売収入から8億5千万円を支出する。展望台の建設費は2億5千万円と見積もる。
 ただ、ごみ袋が有料化された2006年当時、市民に反対の声も強く、市議会は有料化を定めた改正条例の可決に際し「(収入は)環境行政の向上に役立てる」と付帯決議。市は年間10億円余の収入を、ごみ減量▽まちの美化▽温暖化防止-の3分野に使うと決めた。このため、展望台整備に充てることに、市議会の委員会で「ごみ減量に役立つのか。その財源を袋代の値下げに回すべきでは」との批判があり、市長与党の市議から「丁寧な説明が必要」との声が上がる。
 市は、07年3月にセンター周辺住民と共に策定したまちづくり計画で、新工場に「負のイメージを逆転させる役割」を持たせると明記した。展望台整備はその一環で、足立裕一環境政策局長は「展望台は学習施設の一部と位置づけており、多くの人に訪れてもらうために必要だ。学ぶ市民が多くなればごみ減量や温暖化問題への意識も向上する」と理解を求める。