贈られた手作りマスクを着けた整骨院スタッフから、マッサージを受ける高齢者ら(宇治市広野町・デイサービスセンターくりくま)

贈られた手作りマスクを着けた整骨院スタッフから、マッサージを受ける高齢者ら(宇治市広野町・デイサービスセンターくりくま)

認知症高齢者らが手作りしたマスク

認知症高齢者らが手作りしたマスク

 新型コロナウイルス感染拡大によるマスク不足が続く中、京都府宇治市広野町の「デイサービスセンターくりくま」を利用する認知症高齢者らがマスク約100枚を手作りし、希望があった医療施設や福祉拠点などに配った。お礼に整骨院のスタッフが高齢者にマッサージを施すなど、それぞれの能力を生かした交流が広がっている。

 同センターは利用者がケアされるだけではなく、持っている力を地域に生かそうと、5年ほど前からものづくりに力を入れている。注文を受けたり、自分たちで考えたりして、これまで図書館の書棚や竹を使った調理器具、玄関前に置く看板などを手掛けてきた。
 今回も70~90代の男女約30人が同センターにあるガーゼやキッチンペーパーなどを使い、3月上旬から2週間かけて簡易なマスクを手作りした。ゴムを付けたり、糸で縫ったりとそれぞれが得意な工程で参加した。
 完成した約100枚のうち約40枚は、認知症当事者と支援者が一緒に走った昨秋の催し「RUN伴(とも)」で交流があった宇治市内の会社に提供した。同社は整骨院を経営しているがマスク不足で、スタッフらのマスクを洗濯・消毒して使うこともあったという。
 寄贈を受けたお礼として、このほど鍼灸マッサージ師や柔道整復師ら4人が同センターを訪れ、高齢者らに感謝の気持ちを込めてマッサージを施した。肩をほぐしてもらった男性(86)は「なかなかこんなぜいたくは受けられないですよ」と笑顔を見せていた。
 同センター管理者の丸山真由美さん(47)は「利用者には手先が器用な人が多く、持っている力を生かした助け合いが実現できてよかった」と語った。マスク作りを今後も続けるかは「今後の感染拡大の状況を見ながら検討する」という。