京都駅八条口で乗客を待つタクシーの列(京都市南区)

京都駅八条口で乗客を待つタクシーの列(京都市南区)

 新型コロナウイルス感染拡大による観光客の減少や在宅勤務の増加で人の移動が減り、京都でも交通機関の利用者が急減している。タクシーなど地域の足である交通も落ち込み、社会全体の活動が急激に縮んでいる実態が浮き彫りになった。

 新型コロナウイルスの感染拡大で人の移動が目に見えて減る中、一部のタクシー運転手からは悲鳴が上がる。歩合制の賃金が多く、利用者の減少が収入に直結するためだ。
 「1月から客が減り、3月前半は例年の半分以下。こんなことは初めて」。大手タクシー会社の京都市内の営業所に所属する40代の女性運転手はこう嘆く。二条城(中京区)と京都駅を中心に営業していたが、観光客の急減と同じように売り上げも落ち込んだ。
 女性の給与は歩合制の部分が大きく、2月は額面で12万円程度に減少。時給換算で700円を切り、京都府の最低賃金である時給909円を大きく下回った。
 会社から催しや季節の花の名所チェックなど営業努力を求められるが、「どこも人が少なく、市街を流しても空車ばかりで客の奪い合い」。客を先に拾おうと空車タクシー同士が追い抜くマナー違反も横行しているといい、「誰もが必死。乗務すると精神的にボロボロになる」と漏らす。
 現在は安定して需要がある京都駅で待機することが多いが、以前は1時間程度だった待ち時間は倍以上に伸びた。「本当に泣きたくなる。1日も早く終息してほしい」と願う。