再審で無実が証明され、祖母の墓前にスイセンを供えて心境を報告する西山さん(1日午前10時12分、彦根市)=撮影・山本陽平

再審で無実が証明され、祖母の墓前にスイセンを供えて心境を報告する西山さん(1日午前10時12分、彦根市)=撮影・山本陽平

 滋賀県東近江市の湖東記念病院での患者死亡を巡り、殺人罪で服役し、31日の再審公判で無罪判決を受けた元看護助手西山美香さん(40)=彦根市=が、一夜明けた1日、同市内にある祖母の墓を訪れ、約16年ぶりに名誉が回復されたことを報告した。

 西山さんは午前10時ごろ、自宅近くの母方の祖母、美恵子さんの墓に足を運んだ。自宅の庭で摘んだ黄色と白のスイセンを墓前に供えた。しゃがんで手を合わせ「無罪がやっともらえたよ。見守ってくれてありがとう」と心の中で伝えた。
 美恵子さんは、一緒に暮らしていた西山さんが2004年に逮捕された後、いつも心配し、服役中の11年2月に亡くなったという。17年の出所後に訃報を知った西山さんは「生きているうちに無罪がほしかった」と、今も悔やむ。
 自宅に戻った西山さんは、無罪の願いが叶ったことを祝い、だるまに目を入れた。「長かったような短かったような。まだ無罪の実感はわかない」としながら、「職場とか、周りの人たちの反応が楽しみ」と笑顔を見せた。父輝男さん(78)は「人生を取り戻してほしい」と語り、母令子さん(69)は「今朝、(無実を伝える)新聞を読んで改めて涙が出た」とほほ笑んだ。