近藤管長(右)からマスクを受け取る宇治市の山本市長(中央)=京都府宇治市五ケ庄・万福寺

近藤管長(右)からマスクを受け取る宇治市の山本市長(中央)=京都府宇治市五ケ庄・万福寺

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、京都府宇治市五ケ庄の万福寺が、交流のある中国・福建省の福清黄檗文化促進会などからマスク4万枚を提供され、京都府、宇治市、京都市に1万枚ずつを寄贈した。2日に同寺で式典があり、感染の終息祈願も執り行われた。

 万福寺は中国僧の隠元が開創した黄檗宗大本山。隠元を顕彰する福建省の福清黄檗文化促進会と、同会の日本法人、隠元が法話をしたと伝わる同省の福清福山寺、日中交流に取り組むアジア太平洋観光社(東京)から計4万枚のマスクを3月末に受け取った。

 「中国は感染拡大が終息に近づき、工場も稼働を再開したので、日本に送りたい」と申し出があったという。

 万福寺本堂であった式典には、中国側と同寺、各自治体の関係者ら約50人が参加した。僧侶らが大般若経を読経した後、黄檗宗の近藤博道管長が日本法人の陳熹理事長からマスクの目録を受け取り、近藤管長が京都府、宇治市、京都市の代表にマスクを贈呈した。

 陳理事長は「中国も日本も同じ太陽が照らす中、助け合って難儀を乗り越えたい」と隠元の語録を踏まえて呼びかけた。近藤管長は「多くのマスクを頂戴し、感動している」と感謝し、宇治市の山本正市長も「市内の福祉施設などに配りたい。一日も早く感染拡大が終息することを祈りたい」と述べた。

 式典後、黄檗宗の荒木将旭宗務総長は「残り1万枚は寺で使うほか、ご近所の住民にも配りたい」とし、「感染終息の折には、隠元が中国から持ち込んだランタンを使った灯りの祭典を催したい」と語った。