疏水のほとりで営まれた祠設置の法要(京都市左京区銀閣寺前町)

疏水のほとりで営まれた祠設置の法要(京都市左京区銀閣寺前町)

府建築工業協同組合の若手大工が手掛けた祠

府建築工業協同組合の若手大工が手掛けた祠

 京都府建築工業協同組合(京都市上京区)の若手大工が手掛けた仏像用の祠(ほこら)が、左京区の銀閣寺前町に寄贈され、設置の法要がこのほど、町内の琵琶湖疏水分線沿いで営まれた。真新しい祠に安置された「疏水端阿弥陀像」を前に、自治会関係者ら約20人が地域の安全などを祈願した。

 祠は同組合の若手大工育成グループ「葭(よし)塾」が技術力向上を目指して作製した。素材はヒノキで、大きさは幅135センチ、奥行き78センチ、高さ100センチ。薄い板を重ねるこけらぶきや、くぎを使わない木組みをはじめ、寺社建築に通じる細かい技術が結集されているという。
 完成品を地域で活用してもらおうと、昨年夏に寄贈先を募った。15件ほどの中から設置条件や公共性を考慮し、銀閣寺前町を選んだ。
 同自治会によると、安置された仏像などは1970年の水道管工事中に発見。72年に現在の場所に置かれ、町内のお地蔵さんとして親しまれてきたが、祠はなかった。
 満開の桜並木の下であった法要で、同自治会の別所秀夫会長(68)が「これまで阿弥陀様は雨ざらしでいらっしゃったが、立派な祠に収まった。未来永劫(えいごう)、町内の安全や子どもたちの健やかな成長を見守ってくださるはず」と、同組合に感謝の言葉を述べた。僧侶が読経して仏像に再び魂が吹き込まれ、参列者は感慨深げに手を合わせていた。