再開した学校で担任と笑顔で話す生徒ら。この後、再休校が決まった(6日午前9時46分、京都市中京区・西ノ京中)

再開した学校で担任と笑顔で話す生徒ら。この後、再休校が決まった(6日午前9時46分、京都市中京区・西ノ京中)

 新型コロナウイルスの感染拡大で、京都市教育委員会が6日、市立学校・幼稚園を再び休校すると発表した。3日前の学校再開の方針が一転した背景には、市内で感染者の増加が加速していることに加え、再開に反対する生徒、保護者の強い声があった。休校の動きは各地に広がっており、感染防止と子どもたちの学業・生活の充実をどう両立させるかが改めて問われることになる。

 「本当に良かった。感染リスクが大きく低下した」。京都市立高の3年男子(17)は喜んだ。3日からインターネット上で教育活動の再開延期を求める署名活動を行い、6日午前には約7500人が賛同していた。「授業は多くの人が集まり密集するので心配だった」
 幼稚園児(4)がいる中京区のパート(47)は「感染者が増えており心配。休校は致し方ない」。新1年生がいる左京区の主婦(36)は「感染リスクを考えると仕方ないが、友達をつくりたいと楽しみにしていたのに」と声を落とした。

 市の対応が一転した背景には、感染状況の変化がある。市内の3月30日~4月5日の感染者数は44人でその前の週の2・6倍に増加。さらに4、5日の新規感染者13人のうち11人が感染経路不明だった。「状況が緊迫化し、危機的な状況になった」(在田正秀教育長)と5日夜から休校について対応を協議した。

 市民が意見を投稿できる「市長の手紙」には3日夕から5日にかけて約千件ものメールが寄せられ、うち約9割が休校延長要望だった。政府が7日にも緊急事態宣言を出すとの動きも伝わった。市幹部は「賛否どちらもあり、苦渋の判断になった」と吐露した。
 休校中、各家庭では学校が用意したプリントなどで家庭学習に努めることになる。新たに週1、2回の登校日も設定された。西ノ京中(中京区)の内田隆寿校長は「家庭学習をどうサポートするかが問題。学習課題を出して子どもたちの状況をしっかり見ていきたい」と話す。

 保護者らからは長引く休校に懸念の声も聞かれる。北区の男性(71)は「小学1年と4歳の孫の世話で、また出番かと。腰も痛いし、休校には反対。早く再開してほしい」と要望する。中京区の市立小3年生の母親(46)は「ドリルをさせてきたけど、これからも何かしないといけないかも」と学業の遅れを不安視する。

 市は学習の遅れを穴埋めするため時間割や長期休業の見直しを検討する。在田教育長は「前回の休校で夏休みを1日短縮とした。それ以上の短縮は子どもの負担感もあるので、慎重に考えたい」と話す。

 京都市以外でも6日には京都府の西脇隆俊知事が再休校の検討を府教委に要請したほか、宇治市や亀岡市なども独自に再休校を決めた。西脇知事は6日の会見で「子どもたち、学校関係者、保護者に多大な負担をかけるが理解をしてもらいたい」と協力を呼び掛けた。