飼育員の意見を基に完成した、ケープペンギン59羽の友情や恋愛の相関図(京都市下京区)

飼育員の意見を基に完成した、ケープペンギン59羽の友情や恋愛の相関図(京都市下京区)

 京都市下京区の京都水族館が、飼育しているケープペンギン59羽の友情や恋愛の関係をまとめた相関図を作って館内で掲示している。1羽ずつ異なる特徴や個性について飼育員たちが意見を出し合ってまとめた。ペンギンたちの「日常」は意外に複雑のようで、来館者たちがほほ笑みながら見入っている。

 同館が昨年10~11月に行ったペンギンたちの人気投票企画に合わせ、飼育スペースそばに取り付け、「3分くらいでなんとなく分かって、1時間くらい見ていられる!」と説明書きを添えた。

 雌の「まつ」は「やなぎ」(雄)とカップル。一緒に羽づくろいしたり、寄り添って眠ったりと仲むつまじかった。ところが繁殖期に「事件」は起きた。巣箱に小石を敷き詰めて、繁殖用のベッドを作るという仕事をやなぎは行わなかったのだという。

 まつはやなぎに愛想を尽かしたのか、別の雄の「まん」にアプローチ。そのせいで、まんと夫婦だった雌の「せき」と小競り合いが起きた。くちばしでつつき合い、プールの中を追いかけ合うなどのけんかが絶えず、飼育員が止めに入る機会が多くなった。

 少し間抜けなペンギンもいる。雄の「くろ」は「ぽん」(雌)が好きな様子だが、ぽんには顔の似たきょうだいの「さや」がいて、くろは見分けがつかなくなるのか時々さやに寄って行ってしまうという。

 中には人間に「恋」する雄も。飼育員の小島早紀子さん(28)らが、ひなから育てた「たけ」は、男性の飼育員に触られると長靴をつついて威嚇するが、女性にはよちよち歩み寄る。小島さんがお気に入りのようで、2年前には巣箱に誘うそぶりが見られた。小島さんは「申し訳ないけれど、私は巣箱に入れないの」と思ったという。「ペンギンたちの関係性は次々に変わっていく。ペンギンの世界は私たちが思う以上に複雑です」と小島さんは話す。

 相関図の掲示は1月中旬ごろまで続ける。入館料が必要。