新型コロナウイルスの感染拡大で、緊急事態宣言の対象となった7都府県以外でも学校の再休校を決める自治体が相次いでいる。

 京都では府教育委員会が府北部を除く府立高などの再休校を決定し、府内25教委のうち18教委も小中学校の休校を決めた。滋賀でも県南部を中心に複数の県立学校や小中学校の休校を発表した。

 京滋は緊急事態宣言が出された大阪や兵庫への通勤者が多く、感染経路がたどれない患者も増えている。地域や学校、保護者の事情には配慮が必要だが、再休校の決定はやむを得ない面がある。

 だが、児童や生徒は教育を受ける機会を制限された状況がさらに続くことになる。地域で教育格差が生じないか心配だ。

 教委などは、再休校の判断理由を丁寧に説明する必要がある。子どもの学びや育ちに影響が出ないよう、国は自治体とともに十分な手だてを講じてほしい。

 学校の休校を巡る政府の方針はぶれ続けた。

 春休みまでとしていた一斉休校要請の延長見送りを確認したのが3月20日。文部科学省は新学期からの再開に向けて指針を公表したが、政府の専門家会議が4月1日の提言で「感染状況に応じて一斉休校も選択肢」とすると、休校の判断を地方に委ねた。

 京都市教委はいったん学校再開の方針を発表したが、市民からは多くの休校延長を求める意見が寄せられ、感染拡大も踏まえて再休校を決めた。市民の不安が後押ししたことは否めない。

 明確な根拠に基づく方針を示せていない政府の対応が、現場に混乱をもたらしたといえる。

 学校は一斉休校で履修できなかった分も教えた上で新年度分の学習を進めなければならず、スケジュールはすでに過密状態にある。

 休校がさらに長引くことで、授業時間の確保がより困難になると予想される。

 時間割や長期休業の見直しは避けられず、子どもや教員の負担が過重になる恐れもある。学習を手当てし、不安を解消するためには、臨時教員の配置を検討するなど学校内だけにとどまらない対策が重要になろう。

 今後の感染拡大の状況次第では、休校期間の再延長のほか、再開を決めた地域も休校するか否かの判断を迫られよう。

 子どもの健康に十分留意しながら、いかに学びを保障していくかを教委は慎重に検討する必要がある。