「マチスキ」の活動で、統一地方選への関心を市民に聞くドットジェイピー京都支部の学生たち(京都市中京区)

「マチスキ」の活動で、統一地方選への関心を市民に聞くドットジェイピー京都支部の学生たち(京都市中京区)

地方議会への関心、議会活動に満足か

地方議会への関心、議会活動に満足か

 投票率が過去最低を更新-。市町村の首長や地方議会の選挙で、そんな結果が当たり前になった。選挙権が18歳から行使できるようになっても投票率が大幅に上がる気配はない。統一地方選の年。身近なはずの地方議員と有権者との距離が広がるのを食い止めようと、議員の日常活動に同行するインターンシップに取り組んだ京都、滋賀の大学生たちが、動く。

 NPO法人ドットジェイピー(東京)に参加する京都、滋賀の大学生約20人は昨年10月、「マチスキ」と名付けた取り組みを始めた。キャンパスや街頭で、暮らしているまちの魅力、改善してほしいことを同世代に聞く。ボードにメッセージを書いてもらい、写真に撮って会員制交流サイト(SNS)で発信する。500枚集めるのが目標だ。

 昨年12月上旬。メンバー8人が京都市中京区の繁華街に立ち、ボードへの記入を依頼しながら「統一選があるのを知っていますか」と尋ねた。約3時間で91人。「ポイ捨てをなくして」「観光客と市民生活の調和がとれていない」などのメッセージが集まった。

 後日、立命館大2年の永井健史さん(19)に結果を聞いたが、表情がさえない。統一選を「知っている」と答えたのは、わずか2人。「もっと知られていると思ったんですが」。街頭では「だれの選挙ですか」という反応もあった。投票率を上げる前に選挙そのものの認知度を高めることの必要性を痛感した。

 府内の地方議員の元でインターンを経験した永井さん自身、政治への関心は低かった。昼夜を分かたず困りごとや要望を聞く姿を目の当たりにして「大変、大変と言いながら自らを追い込むように動く。なぜそこまでできるのか」と感じ、イメージが変わった。

 そんな地方議員の実像が、ほとんど伝わっていない。同じくインターンを経験した同志社大3年の松田卓也さん(21)は、マチスキの活動を通して、「社会に対する何かしらの希望や不満はみんな持っているが、そのことと選挙のつながりが見えてこない。もっと基本的なことから自分たちも発信しないといけない」と考えるようになった。

 学生たちは春までに、統一選への関心を高めるためのイベントを開く予定だ。どうすれば投票率は上がるか、思案を巡らす中で、永井さんには素朴な疑問も浮かぶ。「みんながスマホを持つ時代なのに、紙に書いて投票する方法が変わらない選挙制度って、問題じゃないんですかね」

 ■地方議会についての世論調査

 京都新聞社が加盟する日本世論調査会が地方議会をテーマに世論調査を実施した。層化2段無作為抽出法により、1億人余りの有権者の縮図となるように全国250地点から18歳以上の男女3千人を調査対象者に選び、昨年9月29、30の両日、調査員がそれぞれ直接面接して答えてもらった。転居、旅行などで会えなかった人を除き1473人から回答を得た。回収率49.1%。回答者の内訳は男性49.8%、女性50.2%。