今回も作者の撮影意図がはっきりと伝わる写真が上位を占めました。美術や文学、音楽、映画、演劇などと並んで、写真も表現手段のひとつです。いい写真とは、伝わる写真でもあると思います。

 最優秀賞は、見事な虹のアーチを写した藤原さんの「雨のち晴れ」を選びました。散歩中の犬は絶妙なタイミングで現れました。優秀賞の「記念撮影」は多喜さんのカメラアイがさえた一枚。被写体それぞれのディテールが面白く、見る人の想像力をかき立てます。南さんの「先へ」は、雪が降り積もった風景を幻想的に切り取りました。望遠効果で前ボケとなった雪が効果的です。

 佳作では、中村さんの「小さな幸せ」が印象に残りました。被写界深度を浅くして主役を引き立てる手法が光ります。早朝の静寂を切り取った塩見さんの「雪の甍(いらか)」は、青白い色合いとシルエットのコントラストが際立つ美しい作品です。

 新型コロナウイルスの感染が拡大しています。慎重な行動をお願いします。しばらくは我慢我慢ですね。(写真部長 奥村清人)

最優秀賞 「雨のち晴れ」(草津市) 藤原 厚士

デジカメ、16~35ミリ、F13、640分の1秒、ISO320

【評】小ぶりながら見事な虹のアーチです。グッドタイミングで犬連れの人が通りがかりました。犬は準主役となりました。気持ちがぱっと晴れる写真です。

優秀賞 「先へ」(南丹市・美山かやぶきの里) 南 篤志

デジカメ、70ー300ミリ、F5.6、3200分の1秒、ISO640

【評】雪降る里の風景をハイキーでまとめ、印象的な写真に仕上げました。しんしんと降る雪が前ボケとなり写真に優しいアクセントを与えています。

優秀賞 「記念撮影」(滋賀県多賀町・多賀大社) 多喜 信一

デジカメ、24~600ミリ、F8、80分の1秒、ISO200

【評】見慣れた光景もちょっと視線を変えるだけで、新鮮な写真となります。撮影台に立つはかま姿の足元の表情が面白い。記念写真は意外とよい題材となる事が多いです。

以下佳作

「小さな幸せ」(守山市・なぎさ公園) 中村 颯汰

 

「雪の甍」(南区・東寺) 塩見 芳隆

 

「寒さに負けるな」(伏見区・京都競馬場) 田中 雅之

 

「自然のアート」(野洲市) 坂本 幸太

 

「落葉」(南区・東寺) 高島 幸夫

 

「早春の琵琶湖」(守山市・なぎさ公園) 田中 はるお

 

「鬼やらい」(八幡市・石清水八幡宮) 深井 征子

 

「春の雪」(綾部市) 細川 洋子

 

「足並み揃えて」(左京区久多) 野間 誠一

 

「飛び立ち」(高島市) 上田 喜好