新型コロナウイルス感染防止のため店を閉め、テークアウトのみに切り替えた(京都市中京区・陽食屋3)

新型コロナウイルス感染防止のため店を閉め、テークアウトのみに切り替えた(京都市中京区・陽食屋3)

店で提供する料理を詰め合わせたテークアウト商品「おつまみセット」(京都市中京区・あんじ烏丸六角店)

店で提供する料理を詰め合わせたテークアウト商品「おつまみセット」(京都市中京区・あんじ烏丸六角店)

鈴木さんが作成した飲食店のテイクアウト情報を紹介するフェイスブックページ

鈴木さんが作成した飲食店のテイクアウト情報を紹介するフェイスブックページ

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、京都府内にも強い外出自粛要請が出される中、府内の飲食店にテークアウトの商品を扱う動きが広がっている。客足が遠のき、売り上げが激減する中、なんとか経営を維持したいという思いからだ。“巣ごもり”の市民にとっても、自宅でおいしい食事ができるとあって、人気が出てきている。

 海産物がメインの居酒屋チェーン「あんじ」(本社・左京区)は、4月5日から系列の2店舗で、焼き魚や魚フライなどが入った「おかずセット」や「おつまみセット」の販売を始めた。3月は宴会の予約がすべてキャンセルになり、売り上げは例年の1割程度。コメディアンの志村けんさんが亡くなった3月29日以降、客が激減したという。
 中谷安志社長(54)は「店で温かいものを食べてもらいたいが、この情勢で来て下さいとも言えない。自分たちができることを、と考えテークアウトを始めた」と話す。デパートの食料品売り場などで研究しメニューを考えたという。
 京都三条商店街近くの洋食屋「陽食屋3」(中京区)は、4月3日から店を閉め、お弁当販売に切り替えた。注文を受けてから調理し、店で提供するような出来たての味を手渡している。
 10日正午、弁当を買いに来た会社員の男性(35)は「不特定多数の人が来る飲食店は今は行けない。でも、家でお店の味が味わえるのは助かる」と笑顔。梯(かけはし)大輔店長(45)は「厳しい状況だができることをするしかない。知り合いの飲食店も多くがテークアウトを始めている」と表情を引き締めた。
 こうした動きを支援しようと、フェイスブックに「京都飲食店テイクアウト情報ページ」が2日開設された。連日、店の名前と商品の写真が紹介する投稿が続いている。
 デザイナーの鈴木秀信さん(44)=中京区=が「あんじ」の中谷社長から相談を受け、立ち上げた。すると、1週間で登録者が2千人を超え、飲食店300店以上の情報が集まった。店の場所が記載された地図のリンクもある。
 鈴木さんは「飲食店は大変厳しい状況。お気に入りのお店を応援するため、少しでも役立ててほしい」と呼びかけている。