畳マスクを考案した本山さん(京都市北区・もとやま畳店)

畳マスクを考案した本山さん(京都市北区・もとやま畳店)

 天然の抗菌素材として知られるイグサのござを使ったマスクを、京都の畳店が考案した。新型コロナウイルスの感染拡大により、マスクが不足する中、畳職人の技でマスクを作り、無償で配ろうと、全国の畳店に呼び掛けている。

 京都市北区のもとやま畳店の4代目本山浩史さん(54)。月1回の新製品会議で、20代のスタッフが提案した。調べたところ、香港の化学博士がティッシュペーパーなどをフィルターの代わりにする手作りマスク「HKマスク」を提唱しているのを知った。ござだけでは目が粗いが、ティッシュペーパーを組み合わせようと考えた。
 マスクのサイズは縦15センチ横17センチ。柔らかい琉球(りゅうきゅう)畳のござにひだを作り、畳のへりを左右に縫い付けた。手縫いで10分ほどあれば完成するという。水でぬらすと柔らかくなり、乾くまでに形を固定できるので、顔の輪郭や鼻の形に合わせることができる。使う際はへりにゴムを通し、ティッシュペーパーを内側にテープで貼る。ティッシュペーパーを取り換えれば何度でも使える。
 4月に入り、作り方や使い方をユーチューブなどに投稿。すぐに反響があり、大谷中(東山区)の教師に20個を納入した。いくつかの畳店でも作り始めているという。本山さんは「イグサの良さや香り、職人の技術を感じてもらえればうれしい」と話している。