「女性がときめく着物」について話し合う野原さん(右から2人目)やメンバーら=京都市左京区・源鳳院

「女性がときめく着物」について話し合う野原さん(右から2人目)やメンバーら=京都市左京区・源鳳院

 京手描友禅や西陣織、イタリア彫金など、京都で呉服関連のものづくりに取り組む若い女性たち5人が、「女性がときめく着物づくり」を目指したグループを結成した。今秋、恋の和歌を多く残した西行をテーマにした展示会を、公家山科家の元別邸「源鳳院」(京都市左京区)で開く。

 京手描友禅のブランド「京きもの蓮佳」を手掛ける野原佳代さん(36)が呼びかけた。参加したのは西陣織メーカー「紫紘」の野中彩加さん(39)、イタリア彫金作家の中村ゆき子さん(36)、京扇子製造卸「大西常商店」の大西里枝さん(28)、フランス刺しゅう作家の松田沙希さん(23)。着物や帯、扇子、帯留めなどをトータルコーディネートで提案する。長く男性が制作や販売を担ってきた業界で、消費者の女性に近い感覚で女性に寄り添う着物づくりを目指す。

 最初の展示会は、院政期の代表的歌人西行の和歌をテーマにする。西行は鳥羽天皇中宮の待賢門院に憧れ、彼女を月や花にたとえ、恋心を歌に詠んだとされる。展示会を開く山科家の元別邸は、待賢門院、西行ら文化人が集った法勝寺があった辺りで、院政期の文化の中心だったという。5人は和歌の精神性や奥行きを表現できるよう、歌人の冷泉通子さんから手ほどきを受け、制作に生かす。

 野原さんは「着物に興味のある女性の相談相手となり、30年後、娘やめいが着ても輝きを失わない和装を提案したい」と意気込んでいる。