門掃きの習慣も今や昔、京都人は実は朝に弱い。総務省の2016年調査では、起床時刻は全国平均並みの滋賀県より20分近く遅く、47都道府県で最も朝寝坊だった▼そんな京都人も出勤前に慌てなくて済むようになるのか。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、職場に出向かずにITなどを活用して働くテレワークのことだ▼緊急事態宣言が出された7都府県では、自粛要請で週末や夜間の外出は急減したが、通勤時や職場での人の接触はなかなか減らない。政府は全事業者に対し、在宅勤務を原則として最低でも出勤者を7割減らすよう求め始めた▼思わず職場内を見回した人も少なくないだろう。顧客の応対や現場の作業が必須で、業務の分担や通信機材も整わない職場は多い。一方で政府は、生活や経済に影響が大きいとして東京都による幅広い休業要請にブレーキをかけており、その本気度は伝わりづらい▼掛け声は勇ましいが、実現の手だてや裏付けが示されないのでは戸惑うばかりだろう。それでも欧米のような感染爆発の惨状を避けるには、人と人との接触を最大限に減らすほかないのも確かである▼現代の「離れていてつながる」技術も生かしつつ、行政や事業者、職場の危機感の共有と、それぞれの腹をくくった取り組みが欠かせない。