京都市役所

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 京都市は、時代劇や京都を舞台にした映画を対象とする顕彰制度を、2020年度にも創設する方針を固めた。受賞作品には賞金を授与し、宣伝費や次作の製作費などに役立ててもらう。「日本映画発祥の地」と呼ばれる京都で、映画文化の再生を図る。

 時代劇を取り巻く環境は厳しい。大映京都撮影所のスタッフが立ち上げた製作会社「映像京都」は2010年に解散。11年にはTBSテレビの長寿番組「水戸黄門」が終了した。近年はBSテレビなどで放送が増え、時代劇の制作数は盛り返しつつあるが、衰退の危機は解消されていない。

 時代劇はかつらなどの小道具やセットなどの費用がかさむほか、視聴者の年齢層が高いためスポンサーが少ないといった課題もあるという。京都には東映や松竹の撮影所があるが、長年培われてきた小道具製作や照明、殺陣といった技術の継承も大きな問題だ。

 そこで、時代劇や京都を舞台にした映画に特化した顕彰制度を設けて製作の機運を盛り上げる。プロ・アマを問わず広く対象とし、受賞作品に賞金を授与することで時代劇などの復権につなげる。今後、東映や松竹、京都国際映画祭を主催する吉本興業などの意見も聞き、詳細を決める。

 中京区の元立誠小は、京都電燈があった1897年、日本で初めて映画の試写実験が成功した地として知られる。市は「京都が培ってきた映画文化の継承とさらなる振興を目指したい。新たな人材育成にもつながれば」としている。