若手医師グループ「SNS医療のカタチ」が動画投稿サイトに開設したチャンネルの一場面

若手医師グループ「SNS医療のカタチ」が動画投稿サイトに開設したチャンネルの一場面

 インターネットや会員制交流サイト(SNS)に出回る根拠不明の医療情報について、京都などの若手医師グループが真偽の見分け方などを解説する動画を作り、投稿サイトで発信している。新型コロナウイルスの流行で誤った情報も拡散しており、「正しさを見極めることが自分や周りの健康を守る」と正確な情報の収集を求めている。

 グループは、京都大医学部特定准教授の大塚篤司さんや東京、北海道の病院に勤務する医師ら4人でつくる「SNS医療のカタチ」。各自が専門分野の情報をツイッターなどで発信していたが、大塚さんの呼び掛けで2018年12月から一緒に市民公開講座を開き、ネットに流布する医学的デマを指摘してきた。

 3月に動画投稿サイト「YouTube」にチャンネルを開設。科学的な裏付けがないものは医療ではないとして、安易には乗らないよう訴えている。

 ネットで疾患ごとに症状や治療法などを容易に調べることができるようになったが、ネットには誤った情報もある上、安易な「素人判断」が望まれる治療を遠ざけたり、健康被害につながったりするケースがある。大塚さんも、誤ったネット情報を信じて治療をやめ、症状を悪化させた患者を数多く見てきたという。

 新型コロナウイルスの情報も混乱している。SNSで広がった「26~27度の湯を飲んで予防」というデマを多くの人が信じ、善意から広めてしまった。

 大塚さんは、厚生労働省や公的医療機関、学会、正確な情報発信が義務付けられている製薬会社のホームページなどをまず参照するよう勧める。「個人の体験談を参考にするのは控えるべきです。医師でも専門外で個人的な見解の場合があり、根拠をしっかり確認することが大切」とアドバイスする。