患者が療養する個室。各部屋にタブレットや体温計などが備えられている(京都市上京区・京都平安ホテル)

患者が療養する個室。各部屋にタブレットや体温計などが備えられている(京都市上京区・京都平安ホテル)

患者が通る動線付近を「レッドゾーン」と表示する張り紙(京都市上京区・京都平安ホテル)

患者が通る動線付近を「レッドゾーン」と表示する張り紙(京都市上京区・京都平安ホテル)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、京都府は15日午後、軽症者や無症状者を対象にした宿泊施設での療養を始めた。運用を前に同日午前、確保した京都平安ホテル(京都市上京区)を報道陣に公開した。

 患者を受け入れるのは4、5階の68室。両階と、入退館用の出入り口がある1階の一区画からエレベーターまでをレッドゾーン(汚染エリア)とし、1階の別の場所に常駐する看護師や府職員、ホテル従業員との動線を壁で明確に区切った。患者以外がゾーンに入る場合は防護服を着用する。
 各部屋にはトイレや風呂、冷蔵庫などが完備されており、タブレット端末も配置した。患者は無料通信アプリLINE(ライン)やテレビ電話を使い、健康状態などについて常駐の看護師とやりとりする。また、患者は誰とも接触せずに各階のエレベーターホールの棚に置かれた食事(弁当)や差し入れなどを取りに行き、各部屋から出たごみは府職員が回収して廃棄する。
 提供を決めた同ホテルの梶谷裕司総支配人(65)は「近隣住民の理解が必要で、当初は受け入れを悩んだ。早く終息してほしいと願って協力した」と話す。
 同日午後には患者2人が入った。府健康福祉総務課の松村弘毅課長は「まずここで(感染者対応の)ノウハウを蓄積し、府内の他のホテルや旅館に広げていきたい」とした。
 宿泊施設での療養は、重症者や中等症者の病床確保が狙い。府は府内で計900室まで増やす方針を掲げている。1棟単位で協力してもらえるホテルや旅館を22日まで募集しており、初日の15日は17件の応募があった。