ミニシアターへの支援を求める映画監督の諏訪敦彦さん(右から2人目)や白石和彌さん(左端)ら=東京都千代田区・文化庁

ミニシアターへの支援を求める映画監督の諏訪敦彦さん(右から2人目)や白石和彌さん(左端)ら=東京都千代田区・文化庁

 新型コロナウイルスの感染拡大で大きな打撃を受けているミニシアターを救おうと、映画監督や脚本家たちが15日、文化庁など関係省庁を訪れた。地域の文化芸術拠点としての価値を強調し、支援を要請した。

 プロジェクト名は「#SAVE the CINEMA ミニシアターを救え」。呼び掛け人には、「万引き家族」の是枝裕和監督や「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督(滋賀県長浜市出身)、俳優の安藤サクラさんや井浦新さんら30人以上の映画人が名を連ねる。外出自粛によって生じたミニシアターの損失補てん、コロナ終息後の集客回復支援を求め、この1週間で7万近い署名を集めた。
 文化庁では、映画監督で東京芸術大教授の諏訪敦彦(のぶひろ)さんが「ミニシアターは経営基盤がぜい弱。これまで何とか保っていたが、コロナの影響で急激に観客が減少している」と危機的な状況を説明した。スクリーン数では全国にある映画館の12%しかないが、「12%のスクリーンが地域の文化芸術の拠点となり、作品の多様性を確保している」として、娯楽主体のシネコンとは違う公共性を訴えた。
 「孤狼(ころう)の血」などのバイオレンス作品で知られる白石和彌監督も同席。ミニシアターはキャリアの浅い映画人が羽ばたくための「才能のゆりかごになっている」と意義を唱え、「制作スタッフの9割ぐらいはフリーランス。彼らの働く場所が失われると、映画文化そのものの根幹を失う」と危機感をあらわにした。
 一行は、新型コロナに伴う緊急支援の予算を計上する経済産業省や厚生労働省も訪れ、支援を要請した。