食品フロアのみの営業と告知文が貼られた近鉄百貨店草津店(滋賀県草津市渋川1丁目)

食品フロアのみの営業と告知文が貼られた近鉄百貨店草津店(滋賀県草津市渋川1丁目)

 新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言が全国に拡大されて初の週末となった18日、滋賀県では知事から事業者への休業要請は出ていないものの、映画館や百貨店、観光施設などの自主休業や営業縮小が広がった。周辺の人出も少なく、人との接触機会を避ける意識がうかがえた。

 西武大津店(大津市)や近鉄百貨店草津店(草津市)は18日から食料品フロアだけの営業となり、訪れた客が必要な買い物を済ませて足早に出て行く様子が見られた。
 近鉄百貨店草津店の広報担当者は「外出自粛で以前から客足は減っていたが、緊急事態宣言の拡大後は、求めていた物のみ買う人が多く、店内の滞在時間が短くなったようだ」と話す。
 栗東市から買い物に訪れた男性(73)は「身近な場所でも感染者が確認されているので怖い。毎日2回体温を測るなど、より健康管理に気を遣うようになった」と不安そうな表情を見せた。
 草津市西渋川1丁目の商業施設エイスクエアでは、スーパーやホームセンターは営業する一方、専門店約50店舗は当面、臨時休業に。近くに住む会社員の男性(57)は「常にアルコール消毒液を持ち歩くようになった。この状況がいつまで続くか分からないので気がめいる」と肩を落とした。
 長浜市の人気観光スポット「黒壁スクエア」では多くの施設が営業時間を短縮した。木造洋館の黒壁ガラス館前は普段は多くの観光客でにぎわうがこの日は住民が散歩する程度。市内の会社員男性(63)は「人がいないから大丈夫と思って足を向けたが、本当に少ない」と驚いた様子だった。
 同館を運営する第三セクター黒壁によると、4月に入って来客が例年に比べ7~8割減った印象という。18日は午後5時まで営業する予定だったが、2時間早く切り上げた。
 閑散とした中、わずかながら観光客の姿も。岐阜県から妻と愛犬と訪れた会社員男性(43)は「来るかどうか迷ったが、宿をだいぶ前から予約していた。手早く観光してホテルで過ごす」と言葉少なに語った。
 県内の娯楽施設のうち、映画館は軒並み休業を決めた。18日から休館した彦根ビバシティシネマ(彦根市)のマネジャーは「県から休業要請は出ていないが、お客さまと従業員の感染防止という社会的責任を考え、休館を決めた」という。アレックスシネマやイオンシネマ、ユナイテッド・シネマも当面休業するとしている。
 一方、パチンコ店は一部を除いて多くが営業を続けている。京都府内では多くの店が休業し、客が近隣県へ移動することが懸念されているが、大津市内のある店の従業員は「今日はお客さんは多くない」と話した。同店の運営会社の担当者は「京都府内の店は休業要請を受けて全て閉めた。滋賀県でもいつまで営業できるか分からないが、基本的に(県でも休業要請が出れば)知事の要請に寄り添うつもり」と話した。